ma cherie *マシェリ*
そんなオレの気持ちなんておかまいなしに、サキは言葉を続けた。
「せめて名前……知ってもらいたい。一度でいいから名前を呼んでもらいたいな……なんて」
言ってて恥ずかしくなったんだろうか。
サキはペロリと小さく舌を出した。
恋する女の子ってのは、みんなこんなに可愛いんだろうか。
その笑顔の眩しさに……オレは一瞬眩暈を覚えて、目を伏せた。
なるほどね。
あのチョコは佐伯さんのことを想って作ったってわけか。
どうりで大人っぽい仕上がりだったはずだ。
「ふーん」
オレは気の抜けた返事とともに、彼女に気づかれないように小さくため息をついた。
穏やかな昼下がり。
このままいつものように時間はゆったりと過ぎて行くんだと
そう思っていたその時。
ドアが開いて、女性のお客様が入ってきた。
「せめて名前……知ってもらいたい。一度でいいから名前を呼んでもらいたいな……なんて」
言ってて恥ずかしくなったんだろうか。
サキはペロリと小さく舌を出した。
恋する女の子ってのは、みんなこんなに可愛いんだろうか。
その笑顔の眩しさに……オレは一瞬眩暈を覚えて、目を伏せた。
なるほどね。
あのチョコは佐伯さんのことを想って作ったってわけか。
どうりで大人っぽい仕上がりだったはずだ。
「ふーん」
オレは気の抜けた返事とともに、彼女に気づかれないように小さくため息をついた。
穏やかな昼下がり。
このままいつものように時間はゆったりと過ぎて行くんだと
そう思っていたその時。
ドアが開いて、女性のお客様が入ってきた。