ma cherie *マシェリ*
マヒロさんは一瞬天を仰いで「あ――……」と呟いてからあたしの方を向いた。
「お礼だよ、お礼」
「お礼……?」
マヒロさんの答えにあたしはキョトンとする。
「そ、お礼。“純愛”を見せてくれたから」
純愛……。
それは多分、あたしの失恋のことを言っているんだと思う。
あたしは最近、失恋した。
ずっと片想いをしていた佐伯さんに奥さんがいることがわかったのだ。
マヒロさんはあたしの恋の一部始終を見ていた。
そのことを言っているのかな。
「そ……だったんですか」
「納得してくれた?」
「はい……」
「良かった」
マヒロさんはにっこり微笑むと「せっかくだからそれ一緒に食おうぜ」と言って、チョコをあたしの手の中から抜き取った。
「お礼だよ、お礼」
「お礼……?」
マヒロさんの答えにあたしはキョトンとする。
「そ、お礼。“純愛”を見せてくれたから」
純愛……。
それは多分、あたしの失恋のことを言っているんだと思う。
あたしは最近、失恋した。
ずっと片想いをしていた佐伯さんに奥さんがいることがわかったのだ。
マヒロさんはあたしの恋の一部始終を見ていた。
そのことを言っているのかな。
「そ……だったんですか」
「納得してくれた?」
「はい……」
「良かった」
マヒロさんはにっこり微笑むと「せっかくだからそれ一緒に食おうぜ」と言って、チョコをあたしの手の中から抜き取った。