ma cherie *マシェリ*
・意地悪な人
「おはよっ」
翌日のマシェリ。
事務所でコーヒーを淹れていると、出勤してきたユミコさんに声をかけられた。
「あっ……おはようございます」
「でっかい欠伸! 寝不足?」
欠伸をしている最中に声をかけられて慌てて挨拶すると、ユミコさんに笑われた。
「いえ。大丈夫です」
ほんとはかなり眠い。
見習いのあたしはいつもみんなより先に出勤しているんだけど、原因はそれだけじゃない。
さすがに昨日と同じ服を着てくるわけにもいかなかったあたしは、今朝、まだ眠っているマヒロさんを起こさずに始発電車に乗れる時刻に彼の部屋を出た。
実質三時間ぐらいしか睡眠を取っていない。
自宅で仮眠する時間はあったのだけど、ルームメイトのアイちゃんに捕まって、昨夜の話を根掘り葉掘り聞かれたのだ。
アイちゃんはあたしとマヒロさんの仲を勘ぐって、かなり面白がっていた。
そんなんじゃないのに……。
ふぁああと口から漏れそうになる欠伸をなんとかかみ殺していると、バタンッとドアが開いた。
「おはようございまーっす」
翌日のマシェリ。
事務所でコーヒーを淹れていると、出勤してきたユミコさんに声をかけられた。
「あっ……おはようございます」
「でっかい欠伸! 寝不足?」
欠伸をしている最中に声をかけられて慌てて挨拶すると、ユミコさんに笑われた。
「いえ。大丈夫です」
ほんとはかなり眠い。
見習いのあたしはいつもみんなより先に出勤しているんだけど、原因はそれだけじゃない。
さすがに昨日と同じ服を着てくるわけにもいかなかったあたしは、今朝、まだ眠っているマヒロさんを起こさずに始発電車に乗れる時刻に彼の部屋を出た。
実質三時間ぐらいしか睡眠を取っていない。
自宅で仮眠する時間はあったのだけど、ルームメイトのアイちゃんに捕まって、昨夜の話を根掘り葉掘り聞かれたのだ。
アイちゃんはあたしとマヒロさんの仲を勘ぐって、かなり面白がっていた。
そんなんじゃないのに……。
ふぁああと口から漏れそうになる欠伸をなんとかかみ殺していると、バタンッとドアが開いた。
「おはようございまーっす」