監視恋愛
パソコンの液晶画面には注文が完了しましたの文字。
タイミングよく値下げ中で衝動的にクリックしたのは中古品の小型カメラ。
全ては暇潰しにアクセスした生放送配信がきっかけだった。
画面に映る女子中学生。
背景はピンク色のカーテンに白い化粧台。
これだ!と思った。
自分に自信がない僕が満足感を得る為の姑息な手段。
〝盗撮〟
キモヲタとは名ばかりではなく通信機械には少し知識があって不可能ではないという確信が僕にはあった。
カメラさえ付けてしまえば行動が把握出来るわけだから、いざとなったら留守を狙ってカメラを回収し証拠隠滅すれば完全犯罪成立。
バレる前に辞めればいいと軽い気持ちだった。
念には念と、裏サイトで盗撮盗聴についてを徹夜で調べ上げて約束の日に備えた。
大丈夫、僕ならきっと上手くやれる。