監視恋愛

「すごいね、詳しいね。」


と、ネットで得た知識をひけらかしただけの僕を絶賛した美咲さん。


この後暫く猫に関する質問責めが容赦なく続いた。


ちなみに質問の内容ダイジェスト版はこうだ。


体を舐めているけれどお風呂に入れた方がいいの?
食事は魚しか食べないの?
死ぬとき姿を消すのは本当?
死んだら化け猫になるの?
猫とネズミは仲良く出来ないの?


最後の方の質問は流石に正直テレビの見過ぎだろって思ったけど天然ぽいところがこれまたドストライクだ。


表情豊かに身振り手振りする美咲さんを見ていると飽きない。


ずーっと見続けていられる気がした。


そして、いい感じに猫トークが盛り上がってきた頃。


「あ!そろそろバイトの準備しなきゃ。着替えてきちゃうから少し待っててくれる?」


突然慌ただしく立ち上がった美咲さんは別室に移動した。


1人取り残された僕。


楽しくて目的を忘れ欠けていたが、これはカメラを仕掛ける絶好のチャンスじゃないのか?

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