監視恋愛

そうは言っても僕のキモヲタ扱いは相変わらずなもので、図書委員でもないのに資料の片付けを押し付けられ、今日も身長の半分ほどの高さまで積まれた書物をせっせと図書室まで運んでいた。


どうせ借りたい本があったんだ。
ついでに辞書も借りてこ、


「あっ!」


廊下の角を曲がった直後に受けた衝撃。


積まれた本が落ちた先には、憧れの彼女が尻餅をついて転んでいた。


「イテテ…ごめんなさい、大丈夫?」


「ぼ、僕は平気ですけど、先輩はだだだ、大丈夫ですか?!」


咄嗟に彼女の様子を伺うと、薄ピンク色のパンツが視界に飛び込んできて思わず視線が泳いだ。


「私は大丈夫。相変わらず噛みまくりだね?」


動揺しまくりの僕を尻目に散らばった本を拾い集めながら楽しそうな笑顔を見せる。


「これ全部1人で運んでたの?手伝うよ。」


どうやらパンツが見えていた事には気が付いていないようだ。
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