あたしと寮と狼先輩。





人って、見かけによらないんだなあ…

心配してくれたことと、優しく声をかけてくれたことになんだか嬉しくなった。




「あ…、俺は藤堂圭。あんたの名前は?」


『えっ、と。宮間…です。』



けどやっぱりまだ藤堂、くん?とお話するのは緊張してしまう。

あたしいかつい人と関わったこととかないからさ、なんかさ、ね?




「そんなびびんなくていいっつーの。下の名前は?」


あたしの気持ちを見透かしたかのように笑った藤堂くん。

怖いのは見た目だけでほんとは優しい人なんだろうなって思った。




『凛…宮間凛!よ、よろしく…ね?』



「凛、か。俺のことは圭って呼んでいいから。よろしくな」





あ、あたし…
お友達が出来ました。









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