彼への反抗


「もういいよとか言って出てきちゃったからにはのこのこ帰るのもな」




本当こんな時になっても意地になってる自分に嫌気がさす。


「加菜の家にでも置かせてもらうかな」



公園のベンチから腰を上げるとブルン、と後方であいつがのるバイクの音がしたようで振り返る。


が、すぐに前に向き直る。




あんなやつ、知らないんだから。




私は寂しい街頭の下を進んだ。




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