天使の贈り物
そう。
そーすけさんの寂しそうな瞳に
寄り添えそうな気がして、
そんな彼なら……
私の寂しさも
わかってくれるような気がしたから……。
成実の言葉に無言で頷いた。
「なら奏介に返事しなきゃ?
はいっ、携帯。
そうだね……。
彩巴なら、奏介を救えるかも知れないね」
意味深な言葉を呟いて、
成実は私の背中をバンっと叩いた。
★
To:桐生奏介
Sub:Re:昨日は有難うございます
今、成実と一緒に通学中です。
案の定、成実は駅で動けなくて
まだ駅ですけど。
今日は、定休日でバイトはお休みなので
午後一の講義が終わったら会えます
★
そんなメールを返信して、
私は成実と共に電車へと乗り込んだ。
地下鉄に乗って、駅から駅へと移動した時
携帯の電波が回復して、
着信を告げる。
★
桐生奏介
[sub]了解
15時。
大学の最寄駅・北口で。
★
短い文が届く。