天使の贈り物 



そんな煌太さんと晴貴さんの優しさに包まれて、
今、成実は必死に前に歩き出してる。




それぞれの想いを受けて、
LIVE鑑賞を終えた後、
忘れずにマスターからの伝言を伝えた。




LIVEハウスを建て直して
もう一度頑張るから、
また出て欲しいと言っていたこと。




その言葉に、
そーすけさんの仲間たちは
凄く喜んでた。





そーすけさん……。


私は、
貴方にも喜んでほしいよ……。





「後は、あの奏介のバカだけ。
 奏介さえ、しっかりしてくれたら
 すぐにでも、晴貴の想いを
 皆の想いを繋げていけるのに」




成実は……
吐き出すように呟いた。






……やっぱり……
成実にとっては、
そーすけさんが責任なんだ。






でも……そ-すけさんにも
時間が必要なんだよ。




傷を癒すための
大切な時間が……。




成実が……
一番わかってるよね。






覚悟を決めて、口を開こうとした時、
ずっと見守っていた翔琉さんが
静かに口を開いた。


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