黒猫拾ったら、吸血鬼でした。おとしものにはご注意を!
恭夜の話によると――狐に戻りそうだったから、嘘をついたらしい。糖分が足りなくなると白狐に戻るそうだ。



「でも、なんで冷蔵庫の中だったんですか?」

「あそこ涼しいから。人間でいる時は、さすがに入れないけど狐の姿なら涼めるからね」

「はあ」

「白狐は暑いの苦手だから。夏はクーラーかけっぱなしだし、十台くらいあるよ〜ミストの出る扇風機は何台あったかなー」

「あはは……」



私が苦笑いを浮かべる一方で、その頃和貴とルインくんは――。



「箱の中の人って、どうやって生活してるんでしょうかね?」

「テレビ知らないのか? 天界にはないのか?」

「テレビ? この箱の事でしょうか。はい予算がないので」

「……そうか」



こんな話をしていたのだった。



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