黒猫拾ったら、吸血鬼でした。おとしものにはご注意を!
黒猫がじとーっとした目でこっちを見つめる。



それはそれは何か言いたげな顔で。



「アリスは大人しくしててね。何もしなくていいから」



笑顔できっちり釘を刺す。



悔しそうなアリスを置いて、ルインくんの後を追う。



キッチンではすでにルインくんが、てきぱきとおかずを盛りつけている。



アスパラのベーコン巻き、グレープフルーツの入ったサラダ、ビシソワーズ(確かじゃがいものスープ)、白身魚の唐揚げ。たくさん持たせてくれたけど、すぐなくなるであろうおかずたち。



「うわあ……いつ見ても、恭夜の作る料理はおいしそう! さすが店長!」



恭夜と結婚したら、毎日こんなおいしそうなもの食べられるんだあ。いいな。



この時点で、すでに恭夜が作る事確定。



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