黒猫拾ったら、吸血鬼でした。おとしものにはご注意を!
「もう信じられないっ」



『あー頭ガンガンする……』

『コーヒー飲みすぎた……』



帰った瞬間、鬼のような剣幕で怒られる。ソファで横たわる俺と和貴に向けられる視線は、冷たかった。


しばらく酒を飲むのは控えようと誓うものの、きっと数日経てばまたけろっとして飲むんだろうな。向こうの酒は不味くて飲めたもんじゃないが、こっちのは何杯でもいける。




多分、俺はこの時の沙雪の顔を一生忘れない。




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