○○彼氏。~バレンタイン編~
そして、ついに来てしまったバレンタイン当日。
「・・・・・おはよう」
「わっ、あんたその顔どうしたの!?」
寝不足のあたしは目のしたにくまができ、髪はボサボサのままだった。
「昨日、チョコ失敗して、今朝までどうにかならないものかと苦戦してた」
あたしはあのあと固まりそうなものを入れてみたが、生チョコではない別の何かができてしまった。
そんなもの龍一に渡せるはずもなく。
「結局今朝コンビニでチョコ買ったよ」
綺麗にラッピングされたコンビニのチョコを美帆に見せた。
「なんで一緒にしたときはできたのに、一人でしたら失敗するのよ」
呆れた顔で美帆はそう言う。
「あたしだって知りたいよ!!あんな簡単なのに失敗するなんて・・・・・」
ズーン、と落ち込むあたしに美帆は
「だ、大丈夫だって!!奈緒からもらったチョコだったら龍一くんきっと喜んでくれるよ!!」
と励ましの言葉をくれた。