○○彼氏。~バレンタイン編~
「つか、俺がどれだけこの日楽しみにしてたかわかる?」
「え!?龍一バレンタイン楽しみだったの!?」
突然のその質問に、あたしは驚きを隠せなかった。
「当たり前だろ。初めてちゃんと好きな奴からチョコもらえるんだから。それなのにお前市販のチョコ渡してくるし」
龍一のその言葉に、何も言い返せない。
「ご、ごめん」
小さくそうつぶやいたあたしに、
「許して欲しい?」
と龍一は言った。
こ、れは・・・・・何か企んでるとしか思えない。
けど、断るわけには・・・・・。
「ゆ、許して欲しい」
「じゃ、これ口移しで食べさせてよ」
さっきラッピングしたばかりの生チョコを取り出して、すっごくいい笑顔で言う龍一。