○○彼氏。~バレンタイン編~

話題を変えようとしたあたしに素早く突っ込んでくる優希。




「だだだだって!!!!!お前でいいよって、そういうことでしょ!?」




「そういうことって、どういうことだよ?」




わかっているくせに、優希は悪戯な笑みを浮かべわざとそう聞いてくる。




「じ、じゃああたしも、優希のお前がいいって言葉の意味わからない」




怪我の手当を続けながらそう言うと、




「お前を抱きたいってことだよ」




と優希が答えた。




「わーわー!!!ちょっと!!誰かが聞いてたらどうするの!!」




「別に、いいだろ」




「よくないよ!!恥ずかしすぎる!!」




火照った頬を冷ますようにパタパタと手で仰ぎながらあたしはそう答える。




「まぁ、無理にとは言わねぇよ。それなりの覚悟も必要だしな」




ポン、とあたしの頭に手を置いて、少しだけ微笑んだ優希。




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