○○彼氏。~バレンタイン編~

「ん。昨日で一年だったから」




ふぁ、とあくびをしながらそう答えた優希。




「一年・・・・・」




優希の言葉を繰り返して言ってみると、ハッと思い出す。




「き、昨日一年記念日!!!!」




「そう。だからプレゼント」




そういえばあたし、最後って思って告白したのバレンタインだった!!!




サーっと血の気が引いていく。




「ご、ごめん。あたしすっかり忘れててプレゼント何も用意してない・・・・・」




がっくりと肩を落として言うあたしに、




「もらった」




と、優希が一言。




「え?」




「だから、もらった。物よりもいいもの」




そう言って優希はあたしを抱き寄せる。


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