○○彼氏。~バレンタイン編~

颯輝の家に着き一緒に台所に立つと、新婚みたいな感じでくすぐったい気持ちになった。




そして、いっぱいだったお鍋もほとんど食べ終わったとき。




「ねぇ、今日誘ってくれたってことはチョコもらえるって期待してるんだけど。ていうかそれしか頭になかったけど」




少しだけ意地悪な笑みを浮かべる颯輝は、そう言って首を傾げる。




「あ、あります」




少しだけドキドキしながらカバンの中から二つのチョコを差し出す。




すると、キョトンとした顔になる颯輝。




「え?二つもくれるの?」




「うん。ひとつは私の手作りで、もうひとつは買ったものだけど」




そう言って渡すと、ありがとう、といって颯輝は受け取る。


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