○○彼氏。~バレンタイン編~
「そうだけど……」
そうだけど、少しくらい彼女からのチョコ楽しみにしててくれてもいいんじゃないの?
もやもやとする感情をどう処理していいかわからず、そのまま机に突っ伏す。
しばらくそのままの状態でいた後、
「やっぱ、秋斗はバレンタインとかそう言うイベント事は興味ないのかなぁ……」
と、志乃に対してなんとなく聞いてみる。
すると、
「そんなわけないだろ」
と予想もしていなかった人物の声が聞えた。
「な、えっ!?秋斗!?」
驚いて顔を上げた先には、いつものようにあきれたような表情をして立っている秋斗の姿が。
そして、志乃の姿はどこにもなく、教室には私たち二人だけだった。