いいわけ
「加奈、おはよー」
「あ、ゆめおは!」
それから何日か経ってクラスの中でもグループが段々と出来てきていた。あたしは加奈と2人でよくいて、清香も休み時間にはあたしたちの所に来ていた。
さすがに無視はできなかったから、少しの会話はした。それに加奈は直接の被害者ではなかったから、清香とは次第に仲が深まっているようだった。
「ねえ加奈、部活何に入る?」
「バドミントンと書道にしようかなー。清香は?」
「んー、やっぱり美術部かな」
加奈も清香ももう部活見学に行って、入る部活を決めているようだった。加奈も清香も中学からやっている部活を継続するみたい。
あたしは1人、決め兼ねている。それからしばらく考えて、あたしは加奈と同じバドミントン部に入ることにした。
放課後加奈と2人で入部届けを出し、体育館に向かう。そこには先輩だと思われる人たち4人が、素早い動きで試合をしていた。
そしてそれを見学している1年生は20人くらいいる。先輩たちの試合も落ち着いて、あたしたちに笑いかけてくれた。