いいわけ

まさか同じクラスだとは思わなかった。幸先不安になるも、加奈は励ましてくれた。

「でも、なんでわざわざ話しかけてくんのかな？」
「ほら周り見てみて。他に清香と仲いい人いないじゃん」

だからっていじめてた人の所にいくのもおかしな話だ。しかし現に清香は席に着いて１人でいた。

ほんの少し気の毒な気がした。でもあたしは中学の時はそうやって過ごしていたし、それが清香のいじめだということも知っていた。

過去にはこだわらないで仲良くしたいという自分よりも、あたしを苦しませてきた人と仲良くはできない自分のほうが断トツに大きかった。

今はまだ許せない相手だったし、過去のことを気にせずのこのこと近寄ってくることに少し苛立った。