宿った命
まるで、何事もなかったように静かだった。
リーフが修平を見て手を翳すと、浮いていた修平の体がゆっくりと地に戻った。
〈どうだ?信じる気になったか?〉
「・・・・・・お前、本当に・・・?」
修平がリーフを見つめて呟いた。
リーフは呆れたような顔をして口を尖らせる。
先までの真剣な顔つきがなかったかのように。
〈最初からそういってるだろ〉
「じゃあ、ラックの方も・・・」
修平の言葉に、リーフが顔を曇らせた。
〈ああ。だけどあいつは・・・〉
―あいつは誰よりも強い魔力を持つ使者なんだ―