宿った命
リーフはバス停の前にある雪だるまを見ていた。
〈修平は・・・。人間は死んだらどこへ行ってしまうんだろう・・・〉
そう呟くリーフの肩を、トントンと叩くものがいた。
誰だ?俺の姿が見えるやつなんてここにはいないはず・・・。
リーフがぱっと振り返ると、そこには見慣れた男が立っていた。
〈しゅ、修平・・・!?〉
『当たり。元気だったか?』
〈な、なんでここに・・・〉
それは間違いなく修平だった。
少し透けているようではあったが、顔も形も、修平のままだった。
リーフは驚きのあまり言葉が出ない。
そんなリーフを見て修平は笑いながらリーフの頭をくしゃっと撫でた。
『なんでって言われても知らねぇんだよな。気付いたらここにいた』
修平とリーフは2人で顔を見合わせた。
しばらくして修平が口を開く。
『また、お前と会えてよかったよ』
〈ちょっと待てよ。俺に会えたなら、すぐに紗季のところに行ったほうが―!!〉
『それは・・・できねぇんだ』
〈なんで・・・〉
『ここから、離れられない』