宿った命






〈着いたぞ〉


リーフがそう言うと、修平はリーフの頭から飛び降りた。


いつもより見る視点が違うため、修平は新鮮さを覚えた。


〈どこにいるんだ?〉


『きっと、屋上かもしれない。紗季は屋上が好きなんだ。行こう』


〈あ、おい。待てよ!修平!!〉


動きが活発になった修平を追いかけて、リーフは走り出した。


リーフがやっとの思いで屋上の前に到着すると、修平がリーフを見つめた。


『開けらんねぇ。開けて』




〈・・・本当に会うのか?〉



リーフは真剣な声でそう聞くと、修平は間髪いれずに答えた。



『当たり前だろ。紗季は必ず俺のことを思い出す』



〈修平、頑張れ〉



リーフは一言だけそう言うと、屋上の扉をゆっくりと開けた。




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