宿った命
長時間、
寒空の下にいた紗季の体は半分感覚がなくなっていて、
紗季はそれでもふらふらと校舎の中に入る。
「修平。大丈夫?修平っ!!」
『紗・・・季・・・・・』
「修平!!しっかりして!!修平」
紗季は手の中におさまっている修平に夢中で、
足元への注意が全くといっていいほどなくなっていた。
半分感覚のなかった足腰は体を支えきれず、
紗季の体はぐらっと後ろへ倒れていった。
「え・・・?」
『紗季!!危ない・・・っ!!』
気付いた時には修平は、紗季の手の中から飛び出していた。
〈修平!紗季―っ!!〉
―俺なー。こいつだけは絶対守ってやりたいって・・・―
俺は何をしたかった?
俺は大好きなこの子を守りたかったから、生まれ変わったんだ―。