午前0時にキスして


日記を読んでいる那智さんを後ろにボっと文字を見つめる。


「やっぱり、もっと篠原さんを観察しないと思い出さないかな?」

「その変な力で記憶を覗いたら苦しくなったんだろ、もし同じ事が起きたらどうする?」

それもそうだけど...

「この話を聞いて思い出すか?」

背中越しにいる那智さんは、はぁっと息を漏らすと日記をソファーの上に置き両手で私をキュッとした。

「お前は、アイツの事が好きで豚肉を使った肉じゃがを作っては味見って事で何回もオレは食わされてた」

豚肉を使った肉じゃが...

肉じゃが.....



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