午前0時にキスして
ゆったりな時
ベンチに座り、ただひたすら空を見つめキュッと那智さんの手を掴んでいた。
「ねぇ、那智さん、このままカラダに戻れなかったら、どうしようかな?」
「大丈夫だろ」
チラリ横を見ると那智さんも同じ空を見つめていた。
どうして...那智さんの記憶の中に、あの頃の私が映ってたんだろう?
気づかない内に昔の写真でも見たのかな?不思議な事ばかりで理解できないな。
「凪、弁当でも食うか?」
空を見てボっとしていた那智さんは、掴んでいた手を、もう一度キュッと掴みなおすとベンチから立ち木陰がある大きな木の下で、お弁当を広げる。