午前0時にキスして
「那智さんって結婚したいと思った事ある?」
「結婚?」
那智さんは、口にくわえているタバコの灰をコンクリで出来た床の上に落とし「おまえっ」そう言って大きな目が細くなりジロっと見つめる。
「...別に結婚したいわけじゃないんだけど、結婚しようって言われた」
ため息を吐きながら、那智さんをチラッと見つめる。
「あの、男か?」
コクリと頷いた。
「良い男だと思うよ、30手前で浮気もしそうにないし子煩悩に見えるしな、あ~いう男と結婚すると幸せになるぞ」