午前0時にキスして



「あの...40日まで14日ほどなんだけどね...」

チラっと那智さんを見つめる。

「そうだな...」

焦りの無い言い方。

ここで焦っても仕方ない事、泣いても笑っても逆立ちしたって忘れた記憶が戻ってくるとは、思えないし

死神さんも忙しいみたいで私の相手なんてしてくれそうにない。

この間なんて、この際だ、もう生まれ変わったらどうだ?なんて言って来たんだもん私の事なんて大した事ないんだよね。

「どこか行きたいとこあるか?」

まるで世界の終わりを告げるような言い方。





< 212 / 328 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop