午前0時にキスして
「別に...ないけど買い物行きたいな」
那智さんは、手に持っているフライ返しを置きお皿にオムレツと野菜を乗せると私の隣に座りオムレツを一口食べた。
別に欲しい物があるの?って聞かれたら思いつかないけど...ただ一緒にデートがしたいの...少しでも思い出を残したいって言うのかな...
「欲しいものがあるのか?」
「うんん...」
横にあるクッションを足に挟んだ。
「そうだな...今からブラっと出かけるか?」
「ほんとに?」
那智さんは、フォークをお皿の上に置くと空いた手で私の頬に当てる。