午前0時にキスして



何だろうな~残り時間は、もう指で数えるほどしかないのに焦る事もないし、かえって心が落ち着いてるように思える。

だけど、もし体に戻れなかったとしたら今の生きていた、と言う記憶はどこへ行くの?

幽霊だったとか...変な力が使えたとか...来世でも同じ力は使えるとか?

そんな事を思いながら...那智さんがシャワーから出てくるのを宙に浮いて待っていた私はソファーに座り観葉植物をチラっと見てから窓の外を見つめた。

「お~い、新しいシャンプー取ってくれ」

ぼっと頬杖しているとお風呂のモニターから声が聞こえてきた。



< 260 / 328 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop