午前0時にキスして
手に持っていたボールペンをテーブルの上に置くと呼吸を整え瞳を閉じると右手を心臓あたりに当ててみた。
やっぱり無理だよね。
そもそも物を持てたり色んな事が出来る事態、特別なんだから思い通りになるわけないよ...止めた。
思い出せば体に戻れると思ったけど今はムリかもしれない。
そして胸に当てていた手を離そうとした瞬間、脳裏でカチっと何かが外れる音がすると光の渦の中へ吸い込まれていった……。
気付くと私は空に浮いてた。
ここは?
周りを見渡すと子供の頃よく遊んでいた風景が目に飛び込んで来た。
緑の山に囲まれ、大きな川が流れていて...その河川敷には草むらが生い茂ってる。