午前0時にキスして
ちょっとだけ長い髪を後ろに束ねソファーで待っている私の横に座り手に持っていた割り箸に赤いマジックで印をつけると5個ほど片手で掴み目の前に出した。
「王様ゲーム始めるぞ~」
よし、これで那智さんの好きなものが分かる。
「那智さんからどうぞ」
「おう、俺からだな」
「うん」
割り箸を持っていない手で選びながら箸を取って行く...すっと前に出たのは、なんと割り箸の先に赤い色が塗られていた。
どうして...王様は私じゃないの?
「これじゃ、王様ダ~レだ、なんて言わなくても速攻だね」
ニヤリと笑う那智さんの口元が嬉しそう。