午前0時にキスして



「思い出した事は、沢山あるけど...大切な事がなかなか思い出せなくて...」

「あれか...もうあきらめてるのか?」

「あきらめてはいないよ...でもね...もし空に帰ることがあれば...」

あれば...もう那智さんと会えないね...もっと早く好きだって気づいていればダメ...どうしたんだろう苦しくなってきた。

那智さんの為に、好きな物とか欲しい物聞いてから...どうにかしてあげたいって思ったはずなのに...

「泣いてるのか?」

「うんん...泣いてないよ...ごめん、ちょっと退くね」

那智さんの上から退こうとした瞬間、手を引っ張られ、思いっきり抱きしめられた。

「泣くな...俺が傍に居るだろ」

苦しいよ、那智さんは、私の事、妹みたいに思っているだけで...きっと優しさから、こんな事してくれてるんだって分かってるんだ。






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