午前0時にキスして
「凪待てよ、今のは彼女が突然キスしてきて」
「嘘、イヤならなんで抱きしめてたのよ!」
涙を吹きながら、涼太を睨むと傍に立っていた女の人が
「篠原さんを愛してるのは私です結婚しようって言ったのに返事をしなかったのはアナタですよ!」と。
それは……
言い返せなかった、返事が言えなかったのは、私が涼太じゃ物足りなくて、それに結婚なんてしたくなかったから。
でも...こんなはずじゃなかった。
涼太は私だけの物で、まだ別れてもいないのに私以外の女の人とキスするなんて許せないよ。
「涼太、ごめん、私帰る」
「待てよ凪」
帰ろうとする私の手を涼太は掴むと私は「涼太が分からない」そう言って掴まれていた手を離し泣きながら宛のない夜の道を歩きマンションへ戻っていった。