午前0時にキスして



「待てって」

「触らないで、もう終わりだよ、もう2度と会いたくないし私の記憶から消えて」


悔しかった痛かった。あれだけ悩んで、自分からやり直そうって思って来たのに。

どれだけ泣いたの?ダメならダメだって言われてサヨナラされる方がまし。

まさかベッドの上で女の人と...

こんな事になるって分かってるんだったら来なくちゃよかった。時間を返して、出来ないんなら私の記憶から消えて!


「聞けよ」

そう涼太の声が聞こえると手を持たれ私は、涼太の手を振り払おうとした。

その瞬間、手すりを持っていた手が滑り、それと同時に私のカラダが後ろへふんわり飛んで行く。

「凪!?」

涼太の顔が正面からゆっくり消え走馬灯のように頭の中で今までの出来事がレコードのように流れて

自分の本当の気持ちが湧き上がってくるような...













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