クラス会



「二次会カラオケ行く奴集まれ〜」


クラス委員の男子が叫ぶ。


ちらりと高木を見ると、あまり興味はなさそうで。


あたしはというと、やっぱり飲みすぎで。


「萩本さん、顔色やばくない?」


近くにいた山地君に声を掛けられる。


あたしは大丈夫といいながらもちょっときつくて。


その場に座り込んでしまう。


きっと高木ならあたしを馬鹿にするんだろうな。


だから言っただろ?って。


けれど現実に聞こえたのは。


「送るよ。家この辺だったよね?」


優しい優しい山地くんの声。


何だか期待ばかりしてる自分が虚しくなって。


あたしは涙目になりながら頷いた。


あいつの方は、見ない。











< 3 / 12 >

この作品をシェア

pagetop