クラス会
優しく頬を伝う涙を拭いながら、山地くんが距離を縮めてくる。
「好きだ」
そのまま口付けられる。
その口付けはすごく優しくて、すごく甘い。
好きって気持ちを伝える口付け。
唇が離れてから、山地くんは情けなく笑う。
「やっぱりダメか」
あたしの頬にはさっきにも増した涙。
こんなにもあたしを想ってくれてるのに。
何で高木のことばかり考えちゃうんだろう。
「ごめんな」
山地くんは謝って、あたしの頭を優しく撫でた。
「ほら、笑え。そんな顔見せられないだろ」
「見せるって誰に…」