クラス会



「お前が心配だったから」


ぼそっと高木が言う。


「え?」


あたしが思わず聞き返すと、真っ赤になりながら高木が言う。


「お前隙ありすぎなんだよ!!」


訳が分からず茫然とするあたしの唇に触れる。


「簡単にキスさせんなよ」


そのまま俯いてしまう高木に、何て声を掛ければよいか分からない。


微かに震えている高木の手に軽く触れる。


「山地がお前に惚れてるのなんてまわりの奴は皆気付いてんだよ。気付けよ」


力なく高木が言う。


「そんなに酔って、襲われたら逃げらんねぇだろ」















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