こちら奇妙な祓い屋さん
私はあの後この前黒弧さんといた場所にいた。暫くすると目の前に黒弧さんが立っていた。

「よう小娘。私が出した宿題、成果を見せてもらおうか」

ふう、と一回息を吐いた。そして全身の力を1つにしてそばの池を凍らせた

「!ほお、随分と成長をとげたようだな。褒めてやるぞ」

『、本当ですか!』

「だ、が、まだまだだな。見てみろ」

黒弧さんが足で池に触れた途端、氷が一瞬で砕けた。どうやら私は池に薄い膜を張っただけだった。

「っは、まあ僅かながらの力でも自由に出せるようになったなら良いではないのか。幸い飲み込みが早いのか、これからも私が直々に育ててやる」

なぜだろう。褒めているとは分かるのだが同時に罵られているような気する。
すると屋根からいろいろな人達が落ちてきた。

『「!」』

「ってぇ・・・誰だよ落ちた奴!」 「痛ーーい、頭割れたよこれぇ」

「急に牡丹が乗ってくるから・・・」 「ごめーん、よく見えなくて」

『響達・・・皆どうしたの』

「気になって見てたんだけど」  「このザマだよ」

「貴様ら・・・揃いも揃って・・・銀弧達はどうした、あ?」

「「「「あそこ」」」」

全員が指を指した所には木に隠れた2人がいた。ご丁寧に尻尾が丸見え。

「お前ら・・・こやつ等の世話はどうしたぁ」

「「も、申し訳ありません!私達が言っても止められませんでしたの」」

「はぁ、こんなじゃじゃ馬共に下手に回ってはいかんぞ」

「「うぅ、申し訳、ありません・・・」」

「あーあー、泣くでない。叱っている訳ではないぞ」

この三人のやり取りは面白いな、っと思っていたら

「っぷ、あはははは」

響が耐えられなかったか、笑い出した。それにつられ梨佳たちも肩が震えている

「ちょ、響・・・ふふ、黒弧全然泣き止ませてない・・・はは」

「黒弧様・・・っぷは、」

『す、すみません、っふ』

「き、貴様ら・・・」

顔が段々紅くなった黒弧さんにますます笑っていると何かが横切った。

「「「『、え』」」」

「・・・やはりあの時仕留めておくべきだったな貴様らまとめて地獄送りにしてくれるわぁぁ」

またもや長刀を持って追いかけてくる黒弧さんの後を必死に着いて来る銀弧さん達に椿ちゃん。逃げる私達。なんて滅茶苦茶なんだと思いつつ無事最初の難関を越えた私は笑っていた。やはりこの人達といるととても楽しいと考えていたらそんな風景を見ていた梨佳のお爺さんと目が合ったかも・・・なんてね。
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