【短編】さくらいろ。



聞いたことのないほど大きなあなたの声に驚いて振り返る。



「どうしたの?」



「元気がないように見えたから。ほら泣いてる」



「あっ……」



自然に頬に触れられて、さらに驚いてしまう。


だって彼はすごく恥ずかしがりやだから。



「あっ!ご、ごめん!!触れるつもりなんてなかったのに」



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