あなたをもっと好きになる。


女子が疲れるはずがない。

だってジョギングよりも遅いペースでボールを追っかけ回すのだもの。

疲れたとしたら、応援疲れだ。



そのとき、教室の前方のドアがガラッという威勢のいい音を立てて開いた。

それと同時に響く声。


「おーい席つけ、教科書出せ、開け。授業始めんぞ。」


その声を聞き、私の胸がトキンっと高鳴った。


退屈な金曜日の午後、私の心には花が咲く。

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