あなたをもっと好きになる。
ずるいなあ、ずるい。
下の名前でなんか呼ばれたら、私は従うを得ないじゃない…。
先生は再び窓のほうへ向かって行ったかと思うと、ガラッと窓を全開にした。
冷たい風が、吹き込んでくる。
「知ってるか?受動喫煙のほうが身体に悪いって、」
そう言いながら、ふぅーっと煙の吐くのは、室内に向けて。
……意地悪。
遠回しに私に早く帰れと言ってくる。
そのくせ─────
私ががさごそと帰る準備を始めると、たばこを消し、こちらへとやってくる。