あなたをもっと好きになる。
「さようなら、また明日。」
先生はひらひらと片手を私に振る。
「失礼しました。さようなら、」
私が扉をガラガラと閉めるときには、先生の視線はもうこちらへは向いていない。
けれど、いつも心配してくれるように私に「気をつけて帰れ」って言ってくれる先生。
私の胸はあったかくて、ぎゅうっと甘く締め付けられる。
先生が心配してくれた
目と目が合った
缶コーヒーをくれた
私のこと、覚えててくれた…?
先生、私はあなたのことをもっと好きになっちゃうの。
先生の行動ひとつひとつに翻弄されて、私はもっともっと好きになる。
あなたをもっと好きになる。