*ビビッドDAYS!*




「おい、そこのド派手トリオ!」
 


怒声とともに姿を見せたのはグレーのジャージに身を包んだ担任の川島先生だった。

通称カワピー。

38歳、

脂ギッシュ。



「何のための特別補習か分かってんのか! 遊んでないでちゃんとやれ!」
 


アトリエ内にきーんと響き渡る声は意外と高くて可愛い。



「カワピー、そんなに怒らないで」
 


苦笑すると、カワピーはまっすぐわたしの方に歩いてきた。



「おい岩本、お前また頭の色明るくしただろ? 地毛しか認めないっていうこの学校のルールを忘れたのか」

「これ地毛です」
 


そう言うとカワピーは太い指でわたしの頭を掴んだ。


< 10 / 154 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop