*ビビッドDAYS!*
「えっ、いやね、何よ急に。別に補習組が3人揃ってデッサンを提出したところで、カワピーはアルパカッソのぬいぐるみなんてくれないわよ」
アルパカッソというのは、アキちゃんが最近ハマってるゆるキャラだ。
「ほう、アルパカッソのぬいぐるみ、ねえ」
「ちょ、なによその目は! だ、だから、派手なあんたと、地味優等生のうじ君じゃ誰がどう見ても合わないって言ってるんだってば」
アキちゃんは懸命に話を戻そうとしている。
目を極限まで細めてその顔を見つめると、彼女は勢いに任せて畳み掛けてきた。
「とにかくね、あんたみたいに個性を爆発させて平然としてる人間には分からないかもしれないけど、集団に埋もれている方が安心する人種だっているのよ」
「アキちゃんも個性爆裂させてる人種だけどね。むしろ人種が違うけどね」
アフリカ原産ちっくな彼女はわたしの発言を華麗に無視する。