*ビビッドDAYS!*




「あ、屋上ですよね。結城君がいるところ。中央階段から行けますよ。あたし、志摩さんの話を聞くために一度屋上まで追いかけたことがあるんですけど、もう入ってくるなって言われちゃいましたよ。ひどいですよね。みんなの場所なのに」
 


雪崩のように一度に喋ると、彼女は大きく息を吸い込んだ。
 

なんだこの子、とてもクレイジーじゃないか。


素敵だ。



「最近一緒にいるとこ見ませんね。結城君、志摩さんに見初(みそ)められてから生き生きしてたのに、ここのところはすっかりユウレイに戻っちゃって……」

「生き生きしてた?」
 


迷惑してた、ではなくて?
 


わたしの言葉に彼女はきょとんとしている。


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