*ビビッドDAYS!*
ベンチには背もたれがなく、そのまま背後の植え込みに転げ落ちてしまう。
「あわわ、大丈夫?」
じたばたと空を彷徨う手を掴んで、身体を起こすのを手伝った。
触れた手は少し湿っていて、その温かさに胸が跳ねる。
えいっと引っ張って起こすと、
結城君は焦ったように「どうも」と言い、気まずそうな顔でわたしを見上げた。
「えへへ、ごめんね驚かせて。あ、これ飲んで。この間のニョッキリのお礼だから。ていうか、ここ暑くないの? あ、木陰だから涼しいのか」