*ビビッドDAYS!*
「まず……シンゴ。この樹木はなに?」
アキちゃんがこちらに向けた信号機のスケッチブックには、モミの木が描き出されていた。
「ばーろ、木じゃねえよ、これはアキの後姿――」
「真正面からあたしをスケッチしてたのになんで後姿なのよ! ていうか木じゃないのよ! どこから見ても木じゃないのよ!」
「おいおい、自分をそんなに卑下するもんじゃねえよ。俺の目にはお前がこんなふうに輝いて見えるんだぜ?」
言いながらアキちゃんであるらしい樹木の周辺に、鉛筆できらきらと星を散らす。
「まぎれもなくクリスマスツリー!」