Dear:大切な君へ。
終わりと始まり
それからの俺は、一生懸命練習を頑張った。
インターハイ予選が終われば夕美と付き合うことができる。
そのことがあるだけで余計なことを考える必要もなくなり、集中して練習に取り組めた。
そして。
「明日からのインターハイ予選のスタメンを発表する」
翌日にウィンターカップを控えた今日、部活終わりに全員集められて監督がそう言った。
全員が、息をのんで監督の言葉を待つ。
「4番、須藤」
「はい」
「5番、中村」
「はい」